円筒分水カルテ
円筒分水鑑賞用のデータを収集しています。加除修正などお気づきの点がありましたらお知らせください。
疣岩分水工(いぼいわぶんすいこう)
イメージ 円田村、村田町、沼辺村は慢性的な灌漑用水不足に悩まされてきた。大正3、4年以来毎年のように干ばつに見舞われ「我らに水を与えよ。然らざれば死を与えよ。」と村人たちが嘆くほど惨憺たる旱害が続いた。村人たちは新たな水源として松川に水を求め、国や県の支援を得て工事に着手した。工事はとても大規模なもので、村民が負担するの借金の利子も甚大なものになったという。
また、同じ松川の水を従前から利用している水利組合とも折衝を重ねなければならなかった。かくして、昭和6年7月20日に通水を開始し、3町村の水が確保された。
分水工へは対岸の遠刈田発電所で使用した水の一部をサイフォンで松川を潜り抜けここまで運ばれる。

■名称  疣岩分水工
■用水名 澄川用水、黒沢尻用水
■管理者 澄川土地改良区、黒沢尻用水路土地改良区
■所在地 宮城県蔵王町
■完成年 1931年(昭和6年)
■緯度経度 (調査中)
■形式 全周溢流式
■規模 (調査中)
■分配数
■鑑賞に適した時期 通年
■総合 ★★★★☆
 □大きさ ★★☆☆☆
 □美しさ ★★★★★
 □迫力 ★★★★★
■管理人の雑感
この円筒分水は地元に愛されている。
管理人が訪れたときに地元の方に円筒分水の素晴らしさを熱く語っていただいた。水の多い少ないにかかわらず同じ比率で分配できるというところに感心されているとのこと。「本日はうちに泊まって行っても良いよ」とまで円筒分水話的ラブコールを受けた。素敵じゃないか。
これより半年前、だいさんとりえまさんが訪れたときにはなんと澄川用水の事業誌(復刻版)をいただくことができたという。その後事業誌は私の手元にいただきました。だいさんりえまさんありがとう!ということなのだけれども、十分に分析が終了していない。今後加筆修正することがあるので何卒ご容赦を。
通水量は3つの期間(パターン)に分けられている。
第1期 4月21日〜5月5日 毎秒3.18トン
第2期 5月6日〜8月31日 毎秒2.904トン
第3期 9月1日〜4月20日 毎秒0.96トン
第1期は迫力満点、第3期は水鏡を堪能できオールシーズン見学に適している。
管理人が訪れたGWは、この先のエコーラインが雪壁に囲まれながら開通(立山アルペンルートと同様な状態といえば分かりやすいかも)したとあって、このエコーラインに向かう県道12号線の交通量は尋常ではなかった。とにかく車が途切れるということがない。駐車スペースは皆無に近いが円筒分水付近の歩道または若干の広場があるので、そこへ駐車させていただくこととなる。
■ 外部リンク
水土里ネットすみかわ

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